私の誕生日が過ぎて、母の誕生日も過ぎました。
母が亡くなって、もう9ヶ月経っちゃったな。
パリは、やっと寒くなってきました。
寂しさと寒さで、感覚がマヒしちゃった感じです。。
耳が取れそうなくらい寒い中、
パリからスイスに車で出かけました。
ホーランド・ゲルトナーさんの工房を訪れました。
ホーランドは、時々パリにいらっしゃったりして、
フランス語が少しだけ、お話されます。
工房では、いろいろな珍しい楽器を奥から出してきて
見せて下さいました。
そして一緒にバッハを演奏して遊びました。
ホーランドが、2声をソロで弾くのを見て、
そのうまさに、あんれま~!と驚きました。
ホーランドの工房は、コンスタンツという町にあります。
美しい湖があり、スイスとドイツの国境には、橋がかけられています。
私は、ホーランドの工房がなかなか見つけられず、
橋の近くに車を停めて、地図を広げました。
するとその途端、警察に捕まってしまいました。
ええ~~ん。。
ドイツ語も英語も話せない。。
フランス語も日本語も通じない。。
四角い顔の四角い態度の警察の男性。。
何やら切符に字を書きながら、
なんとか、ニヒト。。!!
と叫んでました。
ああ。。
ど・な・ら・な・い・で~。。
私は、しょうがないので、
地図を警察の目の前に、
かなり至近距離でガサガサと広げました。
警察は、私の差し出した地図があまりにも近かったので、
地図と私から少し離れてくれました。
私が行きたい場所を指でさすと、
警察は切符の手を止めて、
ここはスイスだ。君はスイスにいる。
この地図の場所は、ドイツだ。
ドイツに行くあの橋を渡れ、
と指をさして、説明してくれました。
泣きたくなっていた私は、
あんまり怒鳴られたので、
泣いてたのかもしれないのですが、
できるだけ感謝の笑顔を作って、
警察の男性をあとにしました。
それにしても、スイスフランのペナルティ切符。。
高かったんだろうな。。
次は、マンフレード・ヨエックスさんの工房に行きました。
マンフレッドさんは、にこにこと迎えてくれました。
本当に穏やかな人です。
彼はドイツ語、私は日本語フランス語、
お互い難しい顔をしながら、会話をしました。
マンフレッドさんの工房でも、
彼の作った、いろいろな楽器を見せてもらいました。
写真を撮るよ、と言うと、こんなポーズはいいよね、と
本当に気さくな方でした。
帰りに、バーデンバーデンの温泉に寄りました。
ちょっと元気になった私でした。