みなさま、こんにちは。
中央フランスのシャトールー(Châteauroux)という町に行ってきました。
ここは、大学で療法を学んだ時の友人イザベルが住んでいるところで、
私が、小児精神科でインターンをした町です。
シャトールーは、ベリー(Berry)という地方に属し、南ベリーにあります。
このベリーには、昔から残っている楽器、ダンス、歌があります。
古い楽器のひとつ、バグパイプ、
仏語で、コルヌミューズ(Cornemuse)と言い、
今回私は、この楽器の1日アトリエに行き、触ってきました。
コルヌミューズは、スコットランドのバグパイプよりも古い歴史を持ち、
中世からフランスには、すでに存在し、種類も多いそうです。
私が使用したのは、16ピュスという「ソ」の音階のコルヌミューズです。
2本のブルドンと呼ばれる棒からは、
1オクターブ下、2オクターブ下のソが、保続音で、
ブオオオオ~~~と、鳴り響きます。
一番長いのは、左肩に乗せて、もう一本は、オーボエの横についています。
アルノー、クロード、ティボー、セドリック、エリック
Arnaud, Claude, Thibault, Cédric, Eric
初心者の私はいません。。保続音(通奏低音)が伸びないんだな。。↓
左脇下のはさむ袋に、自分の口から空気を入れて、うまく調整して、
この保続音のブオーを切らずにいないといけませんでした。
そして、両指で、オーボエの管の穴を押さえて、音階を作ります。
午後には、脳みそが、フニャフニャになってしまいました。
左腕で皮袋を押している間に、口からは袋に空気入れて、
なんで革袋は、いつも空気が充満していて音がうまく出るのか。。
何もしなくても楽器からは、たえず空気が漏れていくし。。
左腕で押す動作をしながら、なんで左指は自由で、
オーボエの穴をふさいで音楽が奏でられるのか。。
そんな疑問が、頭の中をグルグル。。
夕方には、口周りが痛くて、ワンコのように舌が前に出てしまい、
目もうつろなノックダウン状態。
みんなで楽しく夕食を食べた後は、
コルヌミューズとヴィオルという、
バイオリンを取っ手を回しながら手で弾く楽器に合わせて、
ダンスがありました。
こんなに男女がくっつくダンスで、バロックダンスとは違います。。
ブーレ(Bourrée)というダンスは、この地方は、発祥地のひとつらしく、
この足の動きは、ルネサンスダンスやバロックダンス、クラシックバレエの
「パ・ド・ブレ(Pas de Bourrée)」
と言うテクニックになっていったのを知りました。
古いここのブーレは、2拍系のとても速いテンポで、
タンタンターン、タンタンターンの8分音符2回に、4分音符1回を
繰り返します。
必ず左足から始まり、2人向き合って踊ります。
4人のブーレもあり、フランスルネサンスダンスに似ていました。
場所の移動がない時も、足踏みをしてリズムを取ります。
絶対に止まるという事がないのが特徴でした。
まるで、いつも馬の上にいるように、絶え間なく身体を上下させています。
わざと弱拍部分を強拍にしたり、4分音符のところで、
相手と足を蹴り合ったり、お尻で押しあったり、
人々がどんどん編み出すダンスは、
おもしろくて、笑いがたえない場となりました。
マズルカ、イスラエルステップ、アイルランドステップ、ワルツなど、
ダンスは、18世紀になって、外国から流れてきたもので、
ベリーでは、それを取り入れ、独自の音楽文化を作っていったようです。
コルヌミューズのアトリエ翌日は、口の周りの筋肉痛で、
うまく口が動かなくなって、私は一時期に
「もの静かな人」になりました。
翌々日は、左の肋骨が筋肉痛でした。
代々伝わる音楽を若い人からお年寄りまで楽しんでいて、
参加する喜びの中で、文化を受け継ぎ、
人々の手で大切にされていくのを目の前にして、
日本文化も大切にしていきたいな。。と強く思いました。
素晴らしい体験をさせてくれた友人Isabelle、そして
私を受け入れてくれたAssociationの方に心より感謝します。
桜の日本、Let’s go back to Japan with 通奏低音ブオオオオ~~!
読んでくださり、ありがとうございました。^^